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2016年02月24日

 新説「ブレネリ考」

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ສະບາຍດີ!(さばいでぃー!;ラオ語でこんにちは!)
Cafe & Bar ສະບາຍດີ店主です。

最近のある夜のこと。ご夫婦で弊店に来てくださっている常連さまとある話で盛り上がりました。このご夫婦、本当に素敵なお二方で、以前も桃太郎話(いつかこちらも紹介しますね)で盛り上がったのですが、今回は「おおブレネリ」という歌が話題になりました。

おお ブレネリ あなたのおうちはどこ
わたしのおうちは スイッツァランドなのよ
きれいな湖水のほとりなのよ
ヤッホ ホトゥラララ(くりかえし)

そうです。この歌です。まずこの歌、妙にテンション高いですよね。家はどこ?という質問に対して、答えに続いてヤッホ ホトゥラララとくりかえす奇声。正気の沙汰とは思えません。そもそも家はどこ?と訊いているのですから、この二人はまだそれほど親しい間柄ではないと思われます。さらに考えてみると、この二人はいったいどこで出会った二人なのでしょうか?この二人がスイッツァランド以外の国で出会った異国人同士の間柄であれば、問題ありません。

しかし!しかしもしも...!
この二人がお互いスイッツァランド人であったとすれば、新たな悲劇が生まれます。

考えてみてください。あなたが合コンに行ったとしましょう。集まった人たちはあなたも含めてみんな日本人です。今日のメンバーにはなんと、あなたがいいな、と思うようなステキな異性がいます。みんな自己紹介も終わり、場の雰囲気も少し打ち解けてきたあたりで、あなたは思い切って尋ねます。「ねえ、どの辺に住んでいるの?」

「日本。」

ちーん。

今すぐ帰りてぇえ!と思うに違いありません。その後の時間は苦痛の時間でしかないことでしょう。

しかし、この曲の調子からしてそのような悲しい歌とは思えないので、二人は外国で出会った異国人同士ということが分かります。

ブレネリというのはスイッツァランドの女性によくある「Vreni;フレニ」の愛称「Vreneli;フレネリ」を意味しているそうで、“フレニちゃん”となります。ここまでで分かったのは、“フレニちゃん”はスイッツァランドに住んでいて、今は外国で「家はどこ?」と訊かれているということです。

え?!ちょっと待って。

奥さまから、待て!がかかりました。

わたしのおうちは スイッツァランドなのよ

と答えているのは、“フレニちゃん”なの?

どういうことかといいますと、奥さまの解釈では、スイッツァランドなのよと答えているのも、質問している人だというのです。

話を合コンに戻しましょう。

「なあなあ、自分、好きな食べもん、何なんー?」
(注;関西では「自分」と言って、相手を指すことがあります)

そこで相手が答えようと口を開きかけた、そこに間髪入れずに、

「あ、俺なー、焼肉好きやねん。肉を野菜で巻くんとちゃうで。野菜を肉で巻いて食べるくらい、肉好きやねん。」

決して多いとは言いませんが、たまにいますよね、そういう人。質問を投げといて、相手がそれに答える前に自分の話を進めるような人。

合コンの設定を歌に忠実に合わせてみましょう。

「なあなあ、フレニちゃん。自分、どこに住んでるん?」

そこでフレニちゃんが答えようと口を開きかけた、そこに間髪入れずに、

「あ、俺なー、日本に住んでんねん。あ、よう考えたら、ここも日本やったわ。わ―はっはっはっはっは。」

なんと!奥さまの説によって、ヤッホ ホトゥラララの謎も解けました。あれは、自分のギャグに自分でウケた笑い声を表していたのです。

このまま2番に行きます。

「なあなあ、フレニちゃん。自分、仕事何してるん?」

そこでフレニちゃんが答えようと口を開きかけた、そこに間髪入れずに、

「あ、俺なー、羊飼いしてんねん。オオカミが出るから怖いんやで。わ―はっはっはっはっは。」

日本ではオオカミは絶滅しているとされているので、オオカミが出るというのはこの人のギャグと考えて差し支えないでしょう。さらに、この合コンがどこで行われているか分かりませんが、この人が大阪に住んでいると仮定すれば、大阪で羊飼いをするというのは、「俺ら東京さ行ぐだ」で東京で牛(べこ)飼うのと同じくらいのギャグと考えられるでしょう。やはり、2番でもヤッホ ホトゥラララと自分のギャグに自分でウケた笑い声が必要になります。
(注;ニホンオオカミの確実な最後の生息情報は1905年とされており、「おおブレネリ」の歌詞は1949年発表されている。スイッツァランドのオオカミも1890年の目撃情報を最後に、歌詞発表当時は絶滅してるとされていた。なお、100年以上経って、オオカミの生息がスイッツァランドで再び確認されている)

つまり、「おおブレネリ」とは、スイッツァランドで行われた合コンに出かけたフレニちゃんが、やたらとテンションの高い男に一方的に話しかけられたという歌だったのです。

そんな話をしながらネットで調べてみると、ありますあります。「おおブレネリの謎」で検索がかかります。

なんと、3番4番もあるというのです。

おおブレネリ わたしの腕をごらん
明るいスイスをつくるため 
オオカミ必ず追い払う
ヤッホ ホトゥラララ(くりかえし)

おっと!これまでフレニちゃんに質問を投げかけてきた男(と断定しちゃいましょう、ここまできたら)、ついに直接的に「俺の話を聞けやー」という態度に出てきました。ますます奥さまの説の信ぴょう性が高まります。

おおブレネリ ごらんよスイッツァランドを
自由を求めて立ち上がる
たくましいみんなの足取りよ
ヤッホ ホトゥラララ(くりかえし)

1番2番の歌詞が「家はどこなん?」「仕事何してるん?」といった差しさわりのない内容だったものから、3番4番になると一気に愛国心高まる歌になっています。店主が予備校生時代に受けた自衛隊の勧誘のようです。つまり、3番4番こそが、男が言いたかったことであり、となると、このヤッホ ホトゥラララは決して笑い声ではなく、高揚した男の気持ちを表しているのでしょう。もしかすると、感極まった男がそう叫んでいるのかもしれません。

店主の解釈を加えると、「おおブレネリ」は、スイッツァランドで行われた合コンにフレニちゃんが出かけたところ、やたらテンションの高い男に話しかけられたが、実はスイッツァランドの軍隊の勧誘だったという歌なのです。

さて、長かった「ブレネリ考」も決着を迎えました。これでめでたしめでたし、と思った店主と常連さま達でしたが、そうはいきませんでした。

なんと、アメリカ版の歌があるというのです。日本語版「おおブレネリ」の作詞者の松田稔氏(元大阪YMCA主事)は、北米YMCAからの派遣主事R.L.ダーギン氏にレクリエーションの指導を受けていたそうで、その際ダーギン氏からもらった歌集にはアメリカ版の「おおブレネリ」が載っていたというのです。ということは、アメリカ版の歌詞の影響を受けていた...?

残念ながら、以下に紹介する歌詞が、歌集に載っていたものと同じかどうかは分からないそうですが、問題はそんなことではありません。

The 1st verse
O Vreneli, my pretty one, pray tell me, where's your home?
"My home it is in Switzerland, It's made of wood and stone."
Yo ho ho, tra la la la...

おおブレネリ(フレネリ)可愛い娘 君の家はどこ?
「私の家はスイスにあるの。木と石で出来ているのよ」

The 2nd verse
O Vreneli, my pretty one, pray tell me, where's your heart?
"O that," she said, "I gave away, But still I feel it smart."

おおブレネリ 可愛い娘 君の心(感情)はどこ?
「ああそれは」彼女は言った
「あげちゃったわ。でもまたうずくの」

The 3rd verse
O Vreneli, my pretty one, pray tell me, where's your head?
"My head I also gave away, It's with my heart," she said.

おおブレネリ 可愛い娘 君の頭(知性)はどこ?
「それもあげちゃったわ。心(感情)と一緒にね。」

ナンデスカ、コレ?!

1番はいいでしょう。日本の歌詞と同じです。いや、日本の歌詞は、これをもとに作られたのでしょう。

2番
なあなあ、フレニちゃん。自分の心はどこにあるん?(もしかして、俺にも脈あるかなー)
ああ、アレね。あげちゃった。(ごめんね、好みじゃないのよー。)

3番
なあなあ、フレニちゃん。まだ理性は働いてる?(だいぶ飲ませたしな。もう酔ってるやろ。)
ああ、理性ね。心と一緒にはじけ飛んじゃったわ。ふふっ。

危うし、フレニちゃん。ダメです、ダメですよ。ピンクレディーも歌いだしますよ。

逃げろ 逃げろ 逃げろ お嬢さん 地球の果てまで〜

ああ!アメリカ版「おおブレネリ」は、合コンでお持ち帰りされそうになっているフレニちゃんの歌だったのでしょうか?

松田稔氏による日本版「おおブレネリ」が発表された1949年の日本。戦後間もなく、まだまだ貧しかった時代です。闇市が存在し、親と死に別れた孤児たちも少なからずいたという話です。そんな時代に、合コンでお持ち帰り云々の歌。松田氏の困惑が相当なものであったとことは、容易に想像できます。

2016年の日本にいる店主が「おおブレネリ」の3番4番の歌詞を見て、なんだか国粋主義っぽい歌だなあという感想を持ったのに対して、戦後復興中の日本、みんなが余裕のない中必至で生き抜いている日本にいた松田氏はアメリカ版の「おおブレネリ」を見て、とてもそのまま歌えないと思ったことでしょう。あのような歌詞になるのは、自然な流れだと思います。

常連さまと話をした1つの歌から時代が見えてくる。店主の知的好奇心をくすぐります。これも出会いですね。これだからBARって、面白い。さあ、今夜はどんな出会いが待っているのでしょうか。


参考文献
おおブレネリ 歌詞の謎
スイスの雑記帳・自然
保護か駆除か、オオカミをめぐる対立
戦後間もない日本のカラー写真 1949年〜1950年
1949年の日本はどのくらい貧しかったですか

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