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2017年03月15日

 ベトナムとの戦い Episode 9


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ສະບາຍດີ!(さばいでぃー!;ラオ語でこんにちは!)
Cafe & Bar ສະບາຍດີ店主です。

6年前のベトナム旅行記です。店主がベトナムのどこに惹かれるのか、それが分かっていただけそうなので紹介します。

ベトナムとの戦いの定義についてはこちら


Episode 9


ベトナム滞在7日目。いよいよ明日は、この地を発つ。

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Hà nội市内、ホアンキエム湖の周囲は公園になっていて、ジョギングやバトミントン、散歩に来る人たちで賑わっている。

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Mua Roi Nuoc(水上人形劇)というものがこの湖のほとりにある劇場で上演されるらしいが、そこには興味がない。

もっぱら湖に向かって一人、Saxを吹いてみた。
ちらほらと聴いてくれる人たちがいる。

そろそろ日も暮れるかという頃、一人の男が話しかけてきた。
「Saxか。ベトナムにも偉大なSax奏者がいるぞ。」
「一人か。結婚は?彼女は?」

いつも通りの話題から入って、男としばらく話をした。

「俺は本を売って稼いでいる。」
「結婚はしていない。俺も昔は彼女がいたが、別れてしまった。金持ちの男のところへ行ったんだ。」
「この国では、金のないヤツは結婚できない、彼女もできないんだ。」
「お前と一緒だ。お前も金がないんだな。」

周りを見渡してみた。散歩する者たちやベンチで話しこんでいる恋人達。
確かに、裕福そうだ。

「Hà nội近郊の村から出てきて、今は一人で暮らしているよ。」
「バイクを持っているが、いつかは車を持ちたい。」
「もう少し金が貯まったら、教習所へ行くんだ。車を買って、タクシードライバーになるのが俺の夢だ。」

こんな自動車とバイクだらけの町で、タクシーの運転手なんてしんどいのではないか。事実、以前に乗ったタクシーの運転手は、ほとんど一日運転していて、とても疲れると言っていた。
私はつい、余計なことを言ってしまった。「疲れるだろうに...」

男は反論する。
「タクシードライバーは稼ぎがいいんだ。」
間違いない。公園で本を売るよりはよっぽど稼ぎがいいだろう。

3年ぶりにベトナムに来て思ったことは、裕福な人たちが増えたなということだった。
ベトナム経済は急速に上を向いている。それは確かなのだろう。
ノートPCをもってレストランに入る人も増えた。奇麗な格好をしている人たちも多い。
以前は外国人しか入らないような高級レストランでも、たくさんのベトナム人の姿を見かける。

しかし、それはベトナムの姿の全てではない。
中にはこの男のように、決して多くはない稼ぎを必死に作り出している者もいる。
道端で店を構える商いの者達は、昔と変わったとは思えない。
これまでと同じように生きている。

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私の嫌いな言葉、「格差」をこの国で感じてきた。
否。正確に言うと、嫌いなのは「格差」絶対反対論だろうか。

成功する者は努力するし、時には冒険もする。
かつてのGold rushの開拓者たちのように。
努力やリスクを払わずに、成功者を妬むかのように「格差」反対を唱えるのなら、一生麦飯を食ってるがいいとさえ思う。

ただ、チャンスは平等に与えられなければならない。
成功をつかむ機会に「格差」があるのなら、私も反対する。

「格差」を感じて思うことはある。
厳しい現実だ、と。

しかし、強い外貨を持つ私もまた、その一人なのだ。
彼らが欲しがる「日本製」のバイクよりもまだ高いSaxを持ち歩いてふらふらしている。
レストランでは、庶民の食事代の10倍もするような値段を惜しげもなく払うことができる。

そんな自分を悪とし、彼らのために私財を投げ打ってガンジーのように行動することはできない。
食事も高級レストランは一切行かないということもできない。
私は俗にまみれた人間の一人なのだ。

そんな私ができることは、これだけだと信じている。
一所懸命生きていくこと。
それは、彼らの前でも熱く夢を語れる生き方をしていくこと。

男は、夢を持って必死に生きているではないか。
一人の人間として、彼らに負けない必死さで生きていたい。

恥ずかしい話、男は私に本を売るかな?と思った。
しかし、そんな言葉は一つも出なかった。
彼もまた、一人の人間として私と接してくれたのだと思う。

ありがとう、Kienさん。
あなたに会えてよかったよ。
あなたの夢、タクシードライバーになる夢が叶いますように。

私達は、握手を交わして分かれた。
次、彼に会うときは、彼の運転するタクシーの乗客として会えると嬉しい。

すっかり暗くなったホアンキエム湖を後にする。
相変わらず、公園は楽しそうな人たちが行きかう。
しかし、ここにも夢を持ち、厳しい現実の中を必死で生きている人間がいた。
彼の存在は決して忘れない。

...

さて、ホテルに戻って着替えるか。
夜のクラブ活動、最後の舞台の始まりだ。

判定
勝負にならず。


注)2010年8月26日mixi上にて公開した日記を一部加筆修正したものです。
続きます。

序章
Episode 1
Episode 2
Episode 3
Episode 4
Episode 5.1
Episode 5.2
Episode 5.3
Episode 5.4
Episode 6
Episode 7
Episode 8
Episode 9
Episode 10
戦績発表
外伝
外伝




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posted by sabaidee at 14:03 | 大阪 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | my life | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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