2017年03月13日

 ベトナムとの戦い Episode 7


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ສະບາຍດີ!(さばいでぃー!;ラオ語でこんにちは!)
Cafe & Bar ສະບາຍດີ店主です。

6年前のベトナム旅行記です。店主がベトナムのどこに惹かれるのか、それが分かっていただけそうなので紹介します。

ベトナムとの戦いの定義についてはこちら


Episode 7


私が旅に持っていくもの

カメラとSax。そして今回は、ダンス用のヘルメット。
旅先ではあまり観光に興味はない。
一人で観光地に出かけたところで、その感動を分かち合える者がいなければ、魅力は半減する。

なぜ旅に一人で出かけるか。
自身が我侭であることをよく知っているからだ。

この道、右に行ったら何かが見つかる気がする。
さっきの店に、もう一度戻ってみよう。
この場所、もう少し居たい。
あ、この空間、カメラで切り取りたい。

ほとんどその場その場での思いつきで行動する私の旅は、よほどフィーリングの合う人でないと一緒に行動できない。時折、その人の存在を忘れて行動する男でもある。

ということで、一人旅に重要な相棒たちが上のGoodsである。

さて、今日はSaxの話を。

Đà Nẵngを流れるハン川の岸は整備されており、人々が木陰で涼んでいる。私も大きな木の下に陣取り、Saxを吹くことにした。

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実はここひと月ほど気分がふさぎ、Saxをほとんど吹いていない。"Let It Be""Hey Jude""Yesterday once more"などなど、これまで吹き込んでいた曲が、肝心のところで音を忘れてしまう。こんなにひどいか!というデキだった。

初日は流石に凹んだが、まー、元々お客さんに聴いてもらうという腕前ではもちろんないので、練習と割り切って、下手くそなままピーヒャラ吹いていた。

三日目ともなると勘も戻るもので、あらかたの曲は間違わずに吹けるようになっていた。そんな日の話だ。

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今日は一番人が集まってきた。もちろん、むさい男ばっかり5,6人。一人くらい若いおネエちゃんが来てもいいのにと思ったが、贅沢は言えない。若すぎるお嬢ちゃんなら来たが、10年後にまた会おう、と、心の中で約束しておいた。

一人の男が話しかけてきた。
「なに人だ?」
「ベトナムへは観光か?」
「この楽器はいくらするんだ?」

周りの人も彼を介してあれこれ訊ねる。
だって、私ベトナム語分からないし、こちらのベトナム語は向こうにはさっぱり通じないし...

散々私が吹き込んでそろそろ楽器をしまおうかと思った頃、彼は言った。
「おまえ、時間あるか?」

「別にあるけど...なんで?」

「コーヒーでもどうだ?」

ということで、彼と、更に彼が一緒に来ているという若夫婦合わせて4人で茶店で茶をシバクことになった。

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男は昔船の仕事をしていて、大阪や水島に行ったことがあると言った。おお、水島コンビナートか。
今回は社員旅行でĐà Nẵngへ来ているとのこと。昨日はHội an、そして明日はHuếへ行く。

結婚してるのか?
なぜしない?
彼女は?
家族は何人だ?

他愛もない話をしているうちに、彼らの待ち人が来たようだ。
「もう行かねばならん。会えてうれしかったよ。」

コーヒー代を払おうとすると、「いい、いい。ここは俺が払う。」
にこやかに彼らは行ってしまった。

男との出会いは、ベトナムに対して身構えていた私の心を打った。

だって、その昔サイゴンの街中で飲み会をしている男たちに誘われて飲んだら、最後にものすごいお金請求されたんだよ?
レストランのお兄ちゃんが、おいしい店に連れていってやると言って腹違いのヤツの妹(別嬪さん)と3人でヤツのお姉さんの店に行き、高い酒やうまい料理がんがん飲み食いして$30請求されたんだよ?

もしかして、タカられるかと内心思ったりもした。
それが、こんなにさわやかに、快くご馳走になるなんて...
思えば、Huếの町でもパンクを直してもらっている間に、隣でコーヒーを飲んでいたおじいさんが、一杯おごってくれたっけ...

私も日本で気のあう外国人に出逢ったら、一杯おごるくらいの気持ちのゆとりを持とう。

勝負あり。
ベトナムの一本勝ち。


注)2010年8月17日mixi上にて公開した日記を一部加筆修正したものです。
続きます。


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2017年03月12日

 ベトナムとの戦い Episode 5.4


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Episode 5.4


Hội anの町にも帳が訪れ、町に別れを告げるときがやってきた。
さらばHội an。またいつか来るかもしれない。

我々のバイクは来た道を飛ばす。
あたりはすっかり暗くなってしまい、ヘッドライトの明かりだけが頼りだ。

...

だから、そんなに飛ばすなって!

雨が降りそうだと、運転者は先を急ぐ。
メーターを見ると60km/hを示しているが、体感速度というのか、150ccという細い車体のせいだろうか、とても速く感じる。

...

メーター、壊れてんじゃねえのか?

道の端には、海から運ばれた砂が、ところどころ積もっている。
頼むから、前ブレーキをいきなりかけたりしないでね。
この速度でこけたら、大怪我は必至。

突然、後ろから私達を抜き去る3台のバイク。
若い兄ちゃん姉ちゃんが乗っている。
赤と青のLED球の残像を残し、はるか前方へと去っていく。

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「ベトナムのイカれたライダー達?」と訊くと、
「そうだ。サイゴンにはたくさんいるぞ。」と答えが返ってきた。

なあ、きみたちの運転と彼らの運転と、何がどう違うわけ?
バイクにLED球がついているかいないかの違いだけちゃうん?

日本の暴走族のバイクを見たら、きっとたまげるだろうなベトナム人。
でも街中を走るテクニックは、何も変わらないぞ。
ベトナムに暴走族がいないのは、わざわざ族を結成しなくても、みんなが自由に走っているからだ。
そう確信しているぞ、私は。

ついに雨が降ってきた。
道に面した店に入り、雨合羽を買ってくれるベトナム人。
お金を払おうとしたら、「もう払ったから、いい。」

雨もそれほど強く降らないうちに、次の目的地へと到着。
「私の親戚の家。といっても、血のつながった親戚じゃないけど。」
と、milai。
助け合いの精神の強いラオ人。信頼という絆でつながった人たちなのだろう。

というわけで、もてなしを受ける。
これでもかと並ぶ料理たち。グラスに注がれるBeer Larue。
いいのか、あれこれしてもらいすぎている気がするぞ。

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最後に、ホテルに帰る前にきれいな景色を見せてやる、と言われさらにツーリングへ。

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ライトアップする橋。
橋の中央には、わざわざカメラマンに写真を撮ってもらう人たちまで。
日本と違って、路肩にバイクを停めても問題なーし。
バイクや車に気をつければ、道の中央で写真を撮っても問題なーし。

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ホテルの前で、最後の挨拶を交わす。

バイクでHội anまで連れて行ってくれた。
すっかりご馳走になってしまった。
雨合羽も買ってもらった。
最後に、夜景スポットまで連れて行ってもらった。

お世話になりっぱなしでかなり申し訳ない気持ちになったが、ここは彼らの厚意に甘えることにしよう。ベトナムでは、仲良くなったら水臭いことは言いっこなしだ、と本で読んだ。それはラオスでも一緒だ。
だから次に会ったときが、私のもてなす番だ。

さよならを告げる。
「気をつけて家まで帰ってくれよ。本当にありがとう。」

ヤツを見送りつつ、思う。さすがに、私も疲れた。
だから今日の夜のクラブ活動は、ホテルのすぐ近くのDiscoに行くことにする。

判定
負け、負け、負け!


注)2010年8月16日mixi上にて公開した日記を一部加筆修正したものです。
続きます。


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2017年03月11日

 ベトナムとの戦い Episode 5.3


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Episode 5.3


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Hội anはとても静かな町だった。
なにしろ、バイクの数が少ない。
あのけたたましいクラクションが聞こえてこない。
まるで、時間が止まったようだ。

もちろん観光区内のことであり、街中は少ないとはいえ、バイクが縦横無尽に走っている。

「おい、クルーズに行かないか?」
船頭さんが、連れのベトナム人に声をかけている。
おお、ベトナム人にも声をかけるのか。(当たり前か)
現地人である彼なら、ぼったくられることはあるまい。
小さな船でトゥボン川をクルーズする。
川中は穏やかに風が吹き、気分がいい。

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向こうに見える渡し舟は、これでもかというくらいバイクと人を乗せて、夕方の川を進んでいく。

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笊(ざる)のような船に乗って魚を釣るのは、伝統的な漁のようだ。
一人ならおそらく乗ることはなかったクルーズ。
なかなかいいものだった。

一人20,000ドンで、合計80,000ドン。
一人100円くらいだ。
これくらい、払っておくぞ。

というかだな、先のタニシ代...90,000ドン。
払おうとしたけど、「お前の金はでかすぎる。ここは私が払っておくよ。」とラオ人におごってもらってしまった。
ラオ人気質ってやつぁ...涙出てくらぁ。

クルーズを終え、お目当ての来遠橋(Cau Lai Vien)へ向かう途中、お土産店を冷やかして、ネックレスや服を熱心に見つめる女性二人。

ベトナム人の男が言う。
“They are ladies."

まったくだ。
我々男にはまったくもって分からない。

ネックレスを手にしながら、Milaiが言う。
「あなたには彼女、いないの?」

ああ、余計なお世話である。いたら、たった一人で旅しているものか。
いや、いてもたった一人で旅に出てしまいそうな男だけど。

いない、と正直に答えると、

"So, you are lucky."

キタ!ラオ人得意のジョークだ。

"You won't lose money."

だから金が貯まるんだな、私。
と、負け惜しみを付け加えておく。

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来遠橋との出会いは、私の心にジンとくるものがあった。

こうでも書かないと話が盛り上がらないので、大げさに表現することにした。

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それでも密かに胸は高鳴った。
テレビで見たあの橋を、私が今まさに渡っているのである。
1593年!当時の日本人町に住む住人がたてたという屋根付きの橋。
これを見たさに、Hội anまで足を運んだというものだ。

他の観光物には目もくれず、この橋と、Hội anの町を散策するだけでいい。
「このお寺入る?」
「この博物館は?」「ここは?」

ことごとく、断ってきた。
こんなあっさりした観光客、珍しいと思われたかもしれない。

でもおいしいものって、旬にそれを食べたいだろ?
サイドメニューでお腹一杯になったら、メインのおいしさも半減する。

今回の旅の目的の大方を果たしたところで、つづく...


注)2010年8月15日mixi上にて公開した日記を一部加筆修正したものです。
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posted by sabaidee at 09:40 | 大阪 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | my life | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする