ສະບາຍດີ!(さばいでぃー!;ラオ語でこんにちは!)Cafe & Bar ສະບາຍດີ店主です。
今回は買い付けのためにベトナムへ来ています。
毎年のように行っていたハノイとダナンに加え、今回は久しぶりのホーチミンと初めてのダラットにも訪れる予定です。
ホーチミンの戦争証跡博物館
昔ホーチミンを訪れた際に、戦争証跡博物館へ行ってみた。その時のショックといえば、ものすごいものだった。ベトナム戦争については、オリバーストーン監督のベトナム戦争3部作などを観たり、一応基本的な知識は勉強していたつもりだった。
建物の周りに実際に使われた戦闘機や戦車が置いてあり、当時の拷問や捕虜の扱われ方がどのようなものであったか、どのような作戦が展開されどんな悲劇が起こったのか、爆撃の凄まじさ、人々の苦しみがどんなものであったのかが実物や写真、そして蝋人形で紹介さていた。中でも一番ショックを受けたのが、枯葉剤の影響で生まれてきた頭部がくっついた双子のホルマリン漬けだった。今回訪れた時にはさすがに姿を消していて、写真だけで紹介されていた。手厚く埋葬されていることを願う。
喧騒のホーチミンの中で、ここだけ時間が止まっている。そんな不思議な感覚に襲われた。
昨年ハノイの戦争証跡博物館に行ってみたのだが、展示されているものがまるで違っていた。もちろん、ハノイの戦争証跡博物館でも戦争について考えさせられるのだが、受けるインパクトの強さはまるで違う。ホーチミンに訪れた際は、是非とも足を運んでいただきたい。心からそう思う。戦争というものが、いかに人を残虐な生き物に変えるのか。狂気の沙汰とはこのことである。日本にいて学ぶ戦争観よりもはるかに直接的に訴えている。けっしてフィクションではなく実際に起こったことであると思うと、戦争についてよりシビアに考えることができるのではないだろうか
博物館の周りに展示されている実際に使われた戦闘機や戦車。娯楽映画を観る感覚でこういった展示物に心踊っている者は、そのあと目にする写真や展示物で打ちのめされることだろう。
実際に使われていたギロチン台。親子連れの西洋人観光客がここで記念撮影をしていた。にこやかに笑いながら。これ、ちょっと前にネットの記事でも読んだけど、君たちがしてることはね、こういうことなんだよ。
ベトナム戦争時ベトナム兵の頭蓋骨と記念撮影している写真。戦争の狂気のなせる技。だって、日常生活の中で死体を見た時に、そこで記念撮影しようと思わないだろ?
独房に入れられたベトナム兵。コンダオ島にある刑務所は、フランス植民地時代、政治犯を収容するために作られたとか。特に悪名高いのが1940年代に作られた虎の檻と呼ばれるこの独房。ベトナム戦争時にアメリカ軍がそれを利用したというが、さらに部屋を小さく作り直している。しかも、ベトナム人の手によって作らされてるのだ。
こちらは鉄扉から中を覗いたところ。上に鉄格子があるのが見える。
上から鉄格子越しに監視していたという。このような独房がずっと広がっていた。
こちらも実際に使われていた籠。大きさによって、3〜6人の人間が入れられ、日差しのあたる場所に閉じ込められたという。長年この収容所に入れられた結果、骨と皮だけになり、身体も著しく変形してしまう。生命を持つものに対する扱いではない。
今でも存在する沖縄の基地が、ベトナム戦争での米軍を支えていたいたことも沖縄人として心を痛めました。(一部抜粋につき、ぜひ写真の文をご一読ください)
サイゴン政府軍のベトナム兵、米兵、韓国兵、みんな平常の時は優しく、私には親切だった。しかし「敵」に対しては人が変わったように厳しくなる。(一部抜粋につき、ぜひ写真の文をご一読ください)
集団的自衛権の行使(一部抜粋につき、ぜひ写真の文をご一読ください)
戦争は「国益」のため政治家によって起こされる。(一部抜粋につき、ぜひ写真の文をご一読ください)
ここで紹介したものは、展示物のごく一部である。実際に足を運んでぜひ目の当たりにしていただきたい。展示物はベトナム語と英語で紹介されているのだが、日本人カメラマンが撮った写真には日本語の説明もつけられている。そこを読むだけでも学ぶことは多いと思う。
この博物館はベトナム側から見たベトナム戦争を中心に訴えている。もちろん、アメリカ軍側にも悲劇はたくさん起こっている。貧困に苦しむ者が兵隊に志願したと聞くし、運良く生き残ったとしてもPTSDを患い、その後ずっと苦しみの人生を送ったという話も聞く。韓国兵については、実際に枯葉剤を巻く任務にあたり、枯葉剤の影響を受けた者も多いという。
日本にいて戦争のことを考えると、戦争責任についての捉え方に重点が置かれてしまった結果論点がずれ、戦争そのものについて考えることが十分できない、そんな風に店主は感じる。香港、シンガポールで子ども時代を過ごしたせいもあるかもしれない。日本人のくせに客観的に日本をみていると、言われることもある。どちらがいい悪いという話はさておき、戦争というものの狂気、それに踊らされた人間のおぞましさ、恐ろしさを徹底的に考えるべきだと思う。ベトナム戦争については、日本人が戦争について深く学ぶことのできる、あまりに悲しい歴史だとも思うのである。
そして、忘れてはいけない。カメラマンの石川文洋氏が示唆しているように、ベトナム戦争に日本人は全く無関係というわけではないということを。当時ベトナム戦争反対に声をあげた世界中の人たちの存在も。
ホーチミン 戦争証跡博物館 WAR REMNANTS MUSEUM
ベトナム再訪2019年度版 目次
ベトナムでの会話に抜群の威力!旅の指さし会話帳
ベトナム料理編 食べる指さし会話帳
安く済ませるなら、前の版を。

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